Accuphase C−220. 6台目修理記録
平成19年6月29日到着   7月18日完成
寸評。
  • EQ−AMPのみで、このゴッツイ装置です。
    レコードを聴く人はあこがれの機械でしょう。
    メーカー修理不能機器に成ったのは、残念な事です。
A. 修理前の状況
  • ヤフーオークションで入手したものです。 かねてより欲しかった機種であり「リスク」覚悟で購入したのですが 案の定、アウト。
    直ぐにオーデイオ屋経由でアキュフェーズに修理 出しましたが、完全な修理、オーバーホールは不可との返事。
    特にリレー、接続不良で音が小さくなる、途切れるなどの症状 が今後出ても修理は出来無いことを了解の上で、ノイズ発生は修理 ということでした。
    その後快適に使用。音にも満足してたのですが、 ついに上記症状が出ました。現在右チャンネルの音が出ません。

T. 仮修理での測定
  • リレーを交換

B. 原因・現状
  • 経年変化による劣化。

C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換
    半固定VR交換
    フイルムコンデンサー交換
    リレ−交換
    電源プラグ交換
    電源表示ランプ交換
    DISC1 DISC2 の2入力端子をWBT−0201端子へ交換

D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー       20個(ニチコン・ミューズ使用)
    半固定VR                    7個
    リレー                       6個
    フイルムコンデンサー             8個
    3Pインレットプラグ               1個
    電源表示ランプ
    WBT RCA端子 WBT−0201      2組(定価で工賃込み)

E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

F. 修理費(改造費)  120,750円      オーバーホール修理

S. Accuphase C−220 の仕様(マニアルより)

A. 修理前の点検
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 交換するリレー、左=付いている物、右=交換する密閉型
A3. 点検中 下から見る
A4. 点検中 出力切り替え基板
          使用されていた同型の物は市場になく、電気的互換の製品に置き換える
A51. 点検中 入出力端子郡 キャンノンコネクターが未使用なのは残念
A52. 点検中 折角キャンノンコネクター仕様なので、下記の様なケーブルを使用したい
A6. 点検中 BufferAMP基板の高価な貫通電解コンデンサー
A7. 点検中 R側・L側−AMP基板の高価な貫通電解コンデンサー
A8. 点検中 BufferAMP基板のフイルムコンデンサーと現在の同容量フイルムコンデンサー
          このAMPは普通のフイルムコンデンサー使用している
A9. 点検中 R側・L側−AMP基板のフイルムコンデンサーと現在の同容量フイルムコンデンサー
          このAMPは普通のフイルムコンデンサー使用している
AA. 点検中 L側−AMP基板、前回の修理での銅箔剥離
AB. 点検中 電源プラグ、場所があるので、3Pインレットプラグに交換
T. 仮修理での測定
T1. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
T21. 出力電圧1V、 歪み率=0.28% 測定レンジ=0.3% MM入力 1000HZ
T22. 出力電圧1V、 歪み率=0.3% 測定レンジ=0.3% MM入力 400HZ
T31. 出力電圧1V 歪み率=0.28% 測定レンジ=0.3% MC入力 1000HZ
T32. 出力電圧1V 歪み率=0.2% 測定レンジ=0.3% MC入力 400HZ
C.修理状況
C11. 修理前 定電圧基板
C111. 修理中 定電圧基板、放熱シリコンが無い
C12. 修理後 定電圧基板 電解コンデンサー9個、半固定VR1個交換
C13. 修理前  定電圧基板裏
C14. 修理(半田補正)後  定電圧基板裏  全ての半田をやり修す
C15. 完成定電圧基板裏  洗浄後
C21. 修理前 R側−AMP
C211. 修理中 R側−AMP基板、放熱シリコンが無い
C22. 修理後 R側−AMP基板 電解コンデンサー4個、半固定VR2個、フイルムコンデンサー2個交換
                        リレー2個交換 電解コンデンサー2個、フイルムコンデンサー2個追加
C23. 修理前 R側−AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 R側−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C25. 完成R側−AMP基板裏  洗浄後
C31. 修理前 L側−AMP基板
C311. 修理中 L側−AMP基板、放熱シリコンが無い
C32. 修理後 L側−AMP基板  電解コンデンサー4個、半固定VR2個、フイルムコンデンサー2個交換
                         リレー2個交換 電解コンデンサー2個、フイルムコンデンサー2個追加
C33. 修理前 L側−AMP基板裏
C34. 修理(半田補正)後 L側−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C35. 完成L側−AMP裏  洗浄後
C41. 修理前 BufferAMP基板
C42. 修理後 BufferAMP基板 電解コンデンサー2個、半固定VR2個、フイルムコンデンサー2個交換
                        電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー2個追加 
C43. 修理前 BufferAMP基板裏
C44. 修理(半田補正)後 BufferAMP基板裏  全ての半田をやり修す
C45. 完成BufferAMP裏  洗浄後
C50. 修理中 入出力切り替え基板を取り出すのに、左右側板及び同飾り金具4本を、取り外さないと取れない、出來の悪さ!
C51. 修理前 出力切り替え基板
C52. 修理後 出力切り替え基板 電解コンデンサー1個、リレー2個交換
C53. 修理前  出力切り替え基板裏
C531. 修理中 出力切り替え基板裏 半田どぶ付けの時間が短く、フラックス等の蒸気で半田に穴が空いている
C532. 修理中 出力切り替え基板裏 半田どぶ付けの時間が短く、フラックス等の蒸気で半田に穴が空いている、その2
C533. 修理中 出力切り替え基板裏 半田どぶ付けの時間が短く、フラックス等の蒸気で半田に穴が空いている、その3
C534. 修理中 出力切り替え基板裏 半田どぶ付けの時間が短く、フラックス等の蒸気で半田に穴が空いている、その4
                              パターン・カットしたが、又元に戻してある?
C54. 修理(半田補正)後  出力切り替え基板裏  全ての半田をやり修す
C55. 完成入出力切り替え基板裏  洗浄後
C61. 修理前 電源基板
C62. 修理後 電源基板 電解コンデンサー交換
C63. 修理前  電源基板裏
C64. 修理(半田補正)後  電源基板裏  全ての半田をやり修す
C65. 完成電源基板裏  洗浄後
C71. 修理前 ヒューズ基板
C73. 修理前  ヒューズ基板裏
C74. 修理(半田補正)後  ヒューズ基板裏  全ての半田をやり修す
C75. 完成ヒューズ基板裏  洗浄後
C81. 修理前  入力抵抗切り替えSW基板裏
C82. 修理(半田補正)後  入力抵抗切り替えSW基板裏  全ての半田をやり修す
C83. 完成 入力抵抗切り替えSW基板裏  洗浄後
C91. 修理前 電源プラグ
C92. 修理後 電源プラグ、場所があるので、3Pインレットプラグに交換
C93. 修理前 入出力端子郡
C94. 修理中 入出力端子郡、 取り付け穴を拡大する
C95. 修理後 入出力端子郡 DISC1 DISC2 の2入力端子をWBT−0201端子へ交換
CA1. 前パネルを取りVRの清掃
CA2. パネル清掃
CA3. パネル裏 モールの接着材が劣化しているので、接着材を流し込む
CA4. バランスVR清掃の為分解した所
CA5. バランスVR清掃前
CA6. バランスVR清掃後
CA7. メインVR(左側)は分解出来ない為、接点復活剤で清掃
CB8. 修理前 電源表示灯、ランプ切れ
CB9. 修理後 電源表示灯、表示だけなのでLEDに交換する
CC. 交換部品
CD1. 修理前 上から
CD2. 修理後 上から
CD3. 修理前 下から
CD4. 修理後 下から
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E21. 出力電圧8V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% 1000HZ
              未だ飽和していないので、過大入力には十分注意する
E22. 出力電圧8V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% 400HZ
              未だ飽和していないので、過大入力には十分注意する
E31. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 1000HZ
E32. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 400HZ
E41. 出力電圧1V 歪み率=0.01% 測定レンジ=0.1% MM入力 1000HZ 
E42. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
F.上位測定器による 調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定
F2. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−1
       MM入力 入力電圧=1mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(HeadAMP−ON入力)=PHONO−1
       MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
E5. 引き続き24時間エージング。 左は HMA−9500. 20台目
E6. 冷却ファンを置くと良い。 コンピュータ用が安く市場に出回っているいるので、流用すると良い。
                      出来るだけ大きい方が、風邪切り音が小さいので、騒音の点でお勧め!
                      電源はスイッチング式より、トランス式のDCアダプターの方がノイズの点で有利
                      駆動電圧は70〜50%に設定すると音が静かです
S. Accuphase C−220 の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 ディスク専用プリアンプ C-220
周波数特性 20Hz〜20kHz ±0.2dB
高調波歪率(20Hz〜20kHz、定格出力) 0.01%
定格入力/インピーダンス DISC1、2(Head amp off)=2.0mV/100Ω、30kΩ、47kΩ、100kΩ
DISC1、2(Head amp on)=0.1mV/100Ω
定格出力/インピーダンス Main output=2.0V/50Ω(Volume最大、定格入力)
Fixed output=150mV/200Ω
最小負荷インピーダンス Main output=5.0kΩ
Fixed output=10.0kΩ
S/N(入力ショート、
IHF-Aカーブ、定格入力時)
Head amp off=85dB
Head amp on=72dB
入力換算雑音
(入力ショート、IHF-Aカーブ)
Head amp off=-139dBV
Head amp on=-152dBV
最大入力(1kHz、歪率0.01%) Head amp off=400mVrms
Head amp on=20mVrms
最小入力レベル 10Vrms(20Hz〜20kHz、歪率0.01%)
ゲイン(DISC input→Main output) Head amp off=60dB
Head amp on=86dB
音量調整連動誤差 1dB以内
バランス調整(左右共に) 0、-0.5、-1.0、-1.5、-2.0、-3.0、-4.0、-5.0、-6.0、-7.0dB、-∞
使用半導体 トランジスタ=109個
FET=16個
ダイオード=34個
電源電圧 AC100V/117V/220V/240V(切換プラグ変更)、50Hz/60Hz
消費電力 65W
外形寸法 A型=幅482×高さ82×奥行345mm
B型=幅445×高さ82×奥行349mm
重量 10.7kg
価格 22万円 1977年6月発売
                                         c220-62f
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