HCA−9000 修理記録
平成19年12月28到着  平成20年2月14日完成
A. 修理前の状況
  • レコードで楽しむのがほとんどです。
    このAMPは前(発売時)から気になっていたAMPですが ジャンク品として売られていました(電源ランプも点灯しません)。

T. バラック修理後測定

B. 原因・現状
  • 抵抗断線で電源供給出来ず。
    各部経年劣化により歪みが多い。

C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    リレー交換。
    1部TR(トランジスター)交換。
    1部抵抗交換。
    1部フイルムコンデンサー交換。
    RCA端子補強

D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー   38個(ニチコン・ミューズ使用)
    半固定VR                6個。
    抵抗                   9個。
    フイルムコンデンサー         6個。

E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

F. 修理費
         95,000円
                 オーバーホール修理。

S. HCA−9000 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況
A1A. 点検中 上から見る、ユーザーが清掃したのか綺麗。
A1B. 点検中 清掃後上から見る。
A1C. 点検中 頭のビニールが後退した電解コンデンサー。
A1D. 点検中 頭のビニールが後退した電解コンデンサー2。
A2. 点検中 下から見る、基板付けの部品が多い!
A3. 点検中 入出力RCA端子郡
A4. 点検中 電源電解コンデンサー比較、左=付いている物2200μ/63V、右=交換する物4700μ/63V
T. バラック修理後測定
T0. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
T1. 出力電圧1V 歪み率=0.8% 測定レンジ=1% AUX入力 1000HZ
T2. 出力電圧1V 歪み率=0.8% 測定レンジ=1% AUX入力 400HZ
T3. 出力電圧1V 歪み率=1.5% 測定レンジ=3% MM入力 1000HZ
T4. 出力電圧1V 歪み率=1.5% 測定レンジ=3% MM入力 400HZ
T5. 出力電圧1V 歪み率=1.8% 測定レンジ=3% MC入力(100Ω) 1000HZ
T6. 出力電圧1V 歪み率=1.8% 測定レンジ=3% MC入力(100Ω) 400HZ
C. 修理状況
C1A. 修理中 基板全体。
C1B. 修理後 基板全体。
C1C. 修理中 基板全体裏。
C1D. 修理(半田補正)後 基板全体裏。  全ての半田をやり修す。
C1E. 完成基板全体裏 洗浄後。
C2A. 修理前 EQ−HEAD-AMP部基板。
C2B. 修理後 EQ−HEAD-AMP部基板。
C2C. 修理前 EQ−HEAD-AMP部基板裏。
C2D. 修理(半田補正)後 EQ−HEAD-AMP部基板裏。  全ての半田をやり修す。
C2E. 完成EQ−HEAD-AMP基板裏 洗浄後
C3A. 修理前 入出力RCA端子
C3B. 修理中 入出力RCA端子 半田吸い取り線や錫メッキ線で補強
C3C. 修理後 入出力RCA端子 さらにホットボンドで補強
C4A. 修理前 EQ−AMP部基板。
C4B. 修理後 EQ−AMP部基板。
C4C. 修理前 EQ−AMP部基板裏。
C4D. 修理(半田補正)後 EQ−AMP部基板裏。  全ての半田をやり修す。
C4E. 完成EQ-AMP部基板裏。 洗浄後
C5A. 修理前 バッファーAMP部基板。
C5B. 修理後 バッファーAMP部基板。
C5C. 修理前 バッファーAMP部基板裏。 
C5D. 修理(半田補正)後 バッファーAMP部基板裏。  全ての半田をやり修す。
C5E. 完成バッファーAMP・SWコントロール部基板裏。 洗浄後
C6A. 修理前 電源部基板。
C6B. 修理後 電源部基板。
C6C. 修理前 電源部基板裏。
C6D. 修理(半田補正)後 電源部基板裏。  全ての半田をやり修す。
C6E. 完成電源部基板裏。 洗浄後
C7A. 清掃中 主VR、接点復活材を使用する為に空けられた2個の穴。このシートを取るのが面倒な為。
C7B. 清掃中 主VRの抵抗体摺動部、カシメ構造なのでこれまで。
C8. パネル・ツマミ清掃中
C9A. 交換部品
C9B. 交換部品、底のビニールが剥けた電解コンデンサー
CCA. 修理前 上から
CCB. 修理後 上から
CCC. 修理前 下から
CCD. 修理後 下から
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E1A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) AUX入力 1000HZ
E1B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) AUX入力 400HZ
E3A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MC入力 1000HZ
E3B. 出力電圧1V 歪み率=0.01% (測定レンジ=0.1%) MC入力 400HZ
E4A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% (測定レンジ=0.1%) MM入力 1000HZ 
E4B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
E5A. 出力電圧18V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) AUX入力 1000HZ
                 まだ飽和しない!
E5B. 出力電圧20V 歪み率=0.0?%(測定レンジ=0.1%) MM入力 1000HZ
                 発振器の出力不足なので、MM入力に変更、まだ飽和しない!
E5C. 出力電圧22V 歪み率=0.03%(測定レンジ=0.1%) MM入力 1000HZ
                 発振器の出力不足なので、MM入力に変更、やっと飽和し始める。
F. 上位測定器による 調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーで自動測定
F11. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F12. 歪み率特性測定(AUX入力)
     AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F2. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−2
        入力電圧=2mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−1
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F4. 引き続き24時間エージング
S. HCA−9000 の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 プリアンプ HCA−9000
回路方式 MCヘッドアンプ=ICL DC構成
イコライザーアンプ=ICL DC構成NF形
フラットアンプ=ICL DC構成
入力感度/インピーダンス Phono1、2 MM=2.5mV/100Ω、22kΩ、47kΩ、100kΩ
          100pF、200pF、300pF、400pF
Phono1、2 MC=0.25mV/30Ω、100Ω
Tuner、Aux、Tape1、2=150mV/47kΩ
出力レベル/インピーダンス Rec out=150mV/600Ω(最大20V以上)
Output=1V(最大20V以上)/30Ω(0〜-40dB)
Phono最大許容入力
(1kHz、RMS、THD0.01%)
Phono1、2 MM=350mV
Phono1、2 MC=35mV
高調波歪率(20Hz〜20kHz) Phono1、2 MM=0.005%以下(AT Rec out Level 1V)、0.005%以下(AT Rec out Level 4V)
Phono1、2 MC=0.01%以下(AT Rec out Level 1V)、0.005%以下(AT Rec out Level 4V)
Tuner、Aux=0.005%以下(AT Output Level 1V)、0.003%以下(AT Output Level 4V)
周波数特性 Phono1、2=RIAA±0.2dB(20Hz〜20kHz)
Tuner、Aux、Tape1、2=5Hz〜100kHz +0 -1dB
SN比(IHF、Aネットワーク) Phono1、2 MM=90dB(AT Input Level 2.5mV)
Phono1、2 MC=76dB(AT Input Level 0.25mV)
Tuner、Aux、Tape1、2=100dB(AT Input Level 150mV)
フィルター遮断特性(Phono入力のみ) 15Hz、6dB/oct
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) 0.002%以下(AT Output Level 7V)
残留雑音 5μV以下
使用半導体 トランジスタ=81個、FET=24個、ダイオード=61個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 45W
ACアウトレット 電源スイッチ連動=2系統、max150W、電源スイッチ非連動=2系統、max400W
外形寸法 幅435x高さ80x奥行377mm
重量 8.4kg
価格 ¥200,000(1台、1979年頃)
                       hca90001s
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