Onlife Research U−22修理記録
平成19年8月3日到着   9月13日完成 
A. 修理前の状況
  • このたびオークションにて「Onlife Research 真空管プリアンプ Model U-22 管A3609」を 落札させていただきました。
    出品者さんの説明では、「現況渡し、ガリ等多数」で決して良い状況に無いようです。
    U−22は良く知らないのですが、本国のアンプにしては良く出来た物とだけは認識しており、修繕しながらも使用するだけの価値あるアンプと勝手に判断しております。
    少しの間音をいれておりましたら、球が良い事もあり、 また、気のせいか、段々とよい音でなるようになりました。
    何処かで拾ってきたようなと先に連絡させていただきましたが、まさにその様で、 超長期に亘り電源が入ってなかったものとも思われます。
    聴く限りでは、最低音域と高音域に歪があるように聴こえます。また、ところどころで音が 途切れるようにも聴こえます。
    自称その道の達人・マニアさんが、推奨されている、オイルコンデンサーなる物を 使える場所があり、またより良い音質になるようなら、その点もご高察のうえ よろしくお願いします。
    デンオンプリアンプの修理内容にあるように、入出力RCA端子等の最近のよい物がありましたら、併せてお願いします。

T. バラック修理で測定

B. 原因

  • SW、VRに接触不良あり。
    真空管MT9ピンに接触不良あり。
    歪みが多い。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • MTソケット                          6個。
    フイルムコンデンサー                    16個。
    整流ダイオード                        4個。
    電解コンデンサー                       14個。
    RCA端子                             20個。
    3Pインレット                           1個。
E. 調整・測定

F.上位測定器による 調整・測定

G. 修理費    98,000円     オーバーホール修理。
                          但し、真空管は別途です。

S. Onlife Research U−22 の仕様(マニアルより)
A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 上から見る
A3. 点検中 後から見る
A4. 点検中 振動で外れた(?)トーン回路(VR)のシールド
A5. 点検中 左=モードSW、その下=入力切り替えSW、右VR=バランスVR=通信機用の密閉型
A6. 点検中 電源コード、場所が十分あるので、3Pインレットに交換可能
A7A. 点検中 出力RCA端子
A7B. 点検中 出力RCA端子の交換、テフロン絶縁製、両端の取り付け穴はビスで埋める。
A8. 点検中  入力RCA端子
T. バラック修理で測定
T1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
T21. 出力電圧1V 歪み率=0.5% 測定レンジ=1% AUX入力 1000HZ
T22. 出力電圧1V 歪み率=0.5% 測定レンジ=1% AUX入力 400HZ
T31. 出力電圧1V 歪み率=0.8% 測定レンジ=1% MM入力 1000HZ
T32. 出力電圧1V 歪み率=0.8% 測定レンジ=1% MM入力 400HZ
T4. その時のVUメーター指示
C. 修理状況
C11. 修理前 AMP−A
C12. 修理後 AMP−A
C13. 修理前 AMP−A裏
C14. 修理後 AMP−A裏
C21. 修理前 AMP−A基板
C22. 修理後 AMP−A基板
C23. 完成AMP−A基板
C24. 修理前 AMP−A基板裏
C25. 修理(半田補正)後 AMP−A基板裏
C26. 完成AMP−A基板裏、洗浄後
C31. 修理前 AMP−B
C32. 修理後 AMP−B
C33. 修理前 AMP−B裏
C34. 修理後 AMP−B裏
C41. 修理前 AMP−B基板
C42. 修理後 AMP−B基板
C43. 完成AMP−A基板
C44. 修理前 AMP−B基板裏
C45. 修理(半田補正)後 AMP−B基板裏
C46. 完成AMP−AB板裏、洗浄後
C51. 修理(交換)前 真空管ソケット
C52. 修理(交換)後 真空管ソケット
C61. 修理前 AC電源コード
C62. 修理後 3Pインレットソケットに交換
C71. 修理前 出力RCA端子
C72. 修理(交換)後 出力RCA端子
C73. 修理(交換)後 TAPE入出力RCA端子
C81. 修理前 入力RCA端子
C82. 修理(交換)後 入力RCA端子
C91. 修理前 真空管シールドケース、大分錆びが出ている
C92. 修理後 真空管シールドケース、軽く艶消し塗装をする、放熱効果も増す
C93. 修理後 真空管シールドケース、軽く艶消し塗装をする、放熱効果も増す
CA1. 前面パネルを倒し修理中
CA2. 修理(清掃)前 入力切り替えSW
CA3. 修理(清掃)後 入力切り替えSW
CA4. 修理(清掃)中 モード切り替えSW、 上は清掃済み
CA5. 修理(清掃)後 モード切り替えSW
CB. 修理(清掃)中 メインVR、 カシメ構造なのでこれまで
CC. 修理前 トーンコントロール回路のRC
                 「F1B. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大」及び
                 「F1C. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小」からそのまま。
                 (真空管のバラツキ範囲内の為)
CD. 修理後 追加した電源回路の電解コンデンサー
CE. 交換した部品
CF1. 修理前 上から見る
CF2. 修理後 上から見る
CF3. 修理前 後から見る
CF4. 修理後 後から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E2A. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
E2B. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
E3A. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% MM−1入力 1000HZ
E3B. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% MM−1入力 400HZ
E4A. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% MM−1入力 1000HZ
E4B. 出力電圧1V 歪み率=0.05% 測定レンジ=0.1% MM−1入力 400HZ
E5. その時のVUメーター指示
F. 上位測定器による 調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F21. 入出力特性測定(AUX入力)。
          AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力
           左出力=薄(細い)色、 右出力=濃い(太い)色
F22. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
          AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力。
          左出力=薄(細い)色、 右出力=濃い(太い)色
F23. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小。
          AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力。
          左出力=薄(細い)色、 右出力=濃い(太い)色
F24. 歪み率特性測定(AUX入力)。
            AUX入力端子へ100mV一定入力 VRはmax。
            左出力=薄(細い)色、 右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−1。
                  MM入力 入力電圧=2mV一定入力 VRはmax。
                  左出力=薄(細い)色、 右出力=濃い(太い)色
S. Onlife Research U−22 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 コントロールアンプ U−22
発売年度・販売当時の価格 黒パネル=1976年頃、135,200円
        1970年頃、158,000円
白パネル=1976年頃、113,000円
周波数特性 RIAA=30Hz〜15kHz ±0.5dB、 FLAT=32〜32,000Hz±0.5dB
入力感度/入力インピーダンス Phono=1.8mV/47kΩ、
AUX=88mV/120KΩ、 TUNER=88mV/120KΩ、 TAPE=88mV/120KΩ
SN比 Phono=65dB(入力短絡)、 AUX=65dB、 TUNER=75dB
RIAA偏差 ±0.5dB
Phono許容入力 400mV
歪率 0.4%(Phono-Pre out、定格入力時)
最大ノンクリップ出力 22V
トーンコントロール CR型
入出力端子 Phono=3系統、 Aux=2系統、 Tuner=1系統、 Tape=1系統、 Pre out=2系統
使用真空管 ECC83(12AX7)=4本、 ECC82(12AU7)=2本
電源 AC100V 45W
外形寸法 幅440×高さ150×奥行265mm
重量 7.2kg
                         u-22-1v
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