QUAD FM4 修理記録
同時修理機器QUAD 405. 10台目 QUAD−44. 6台目  平成17年11月20日到着  12月22日完成
A. 修理前の状況
  • 20年ほど前にQUAD44、405、チューナーFM4を購入して10年ほど使用して、その後使っていませんでした。
    このたび使用し始めましたが、
    @左のスピーカーからブーンという音(44と405を出来るだけ離して設置したら小さくなりました。)、
    Aスイッチを入れるとバツッという音がします。
    Bスイッチもかかりにくかったのですが、最近スイッチがきかなくなりました。
    CFM4は充電式の電池なのか安定しなかったのですが、電源を入れっぱなしにしていたら安定してきました。

B. 原因
  • 各部劣化、バックアップ電池の液漏れ、電解コンデンサーの液漏れによる基板腐食。

C. 修理状況
  • RF増幅、、トラッキング、IF回路、MPX回路、修理・調整。
    バックアップ電池を単4充電電池3本に交換。
    配線手直し、補強。
    半固定VR交換。
    フイルムコンデンサー交換。
    出力RCA端子取り付け
    電源投入時、「CD入力」をデフォルトに設定変更。


D. 使用部品
  • 電解コンデンサー     9個。
    単4充電電池        3個。
    半固定VR          6個。
    RCA端子           2個。
    フイルムコンデンサー。

E. 調整・測定

F. 修理費   45,000円  オーバーホール修理。

S. QUAD FM4 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A1. 上から見る。
A2. 下から見る。
A3. 点検中 ケース上に貼られた、フエルトを固めた様な物!
          接着材が劣化して剥げ落ち、本体が引き出せない。
A4. 点検中 ケース下に貼られた、フエルトを固めた様な物!
          接着材が劣化して剥げ落ち、本体が引き出せない。
A5. 点検中 電源部、左下の茶色い電解コンデンサーもヒビが入っている。
A6. 点検中 電源部、配線クズが張り付いている!
A7. 点検中 電源部裏
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 基板腐食ケ所1、バックアップ電池及び電解コンデンサーからの液漏れ。
C12. 修理中 基板腐食ケ所1、部品を外し、銅箔を出す
C13. 修理後 基板腐食ケ所1、コート材を塗る
C14. 完成基板腐食ケ所1
C21. 修理前  基板腐食ケ所2、電解コンデンサーからの液漏れ。
C22. 修理中 基板腐食ケ所2、部品を外し、銅箔を出す。IFTコイルの下まで及んでいる。
C23. 修理後 基板腐食ケ所2、コート材を塗る
C24. 完成基板腐食ケ所2
C25. 修理前 基板腐食ケ所2、裏側  
C26. 修理中 基板腐食ケ所2、裏側 
C27. 完成基板腐食ケ所2
C31. 修理前 基板電源部
C32. 修理後 基板電源部、電解コンデンサー3個、フイルムコンデンサー1個交換
C33. 修理前 基板電源部裏
C34. 修理(半田補正)後 基板電源部裏
C35. 完成基板電源部裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 SW基板裏
C42. 修理(半田補正)後 SW基板裏
C43. 完成SW基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C5. 修理中 パネル清掃
C61. 修理前 後パネルDIN出力端子
C62. 修理後 出力RCA端子を増設する。
C7. 交換部品
C81. 修理前 上から
C82. 修理後 上から、バックアップ電池付ける前
C83. 修理後 上から
C84. 修理前 下から
C85. 修理後 下から
C86. 修理後 下から、洗浄後
E. 調整・測定 FM受信感度、RL分離測定調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
     <見方>
   上段中のFMステレオ信号発信器より 85.5MHZで 400HZの 変調信号を 30dBで出す これを受信し出力を測定する
   中段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   中段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   中段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   中段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E1. FM 感度、RL分離測定調整 R側1000HZ。 Log280/1=48.9dB。
   FMステレオ信号発信器より 85.5MHZで 1000HZのR側変調信号を 30dBで出す
   L側出力電圧=1mV(1.5mVレンジ)
   歪み率計=0.08%(0.3%レンジ)
   R側出力電圧=0.28V(0.5Vレンジ)
E2. FM 感度、RL分離測定調整 L側1000HZ。 Log280/1=48.9dB。
   FMステレオ信号発信器より 85.5MHZで 1000HZのL側変調信号を 30dBで出す
   L側出力電圧=0.28V(0.5Vレンジ)
   歪み率計=0.08%(0.3%レンジ)
   R側出力電圧=1mV(1.5mVレンジ)
E3. FM 感度、RL分離測定調整 R側400HZ。 Log280/1=48.9dB。
   FMステレオ信号発信器より 85.5MHZで 400HZのR側変調信号を 30dBで出す
   L側出力電圧=1mV(1.5mVレンジ)
   歪み率計=0.08%(0.3%レンジ)
   R側出力電圧=0.28V(0.5Vレンジ)
E4. FM 感度、RL分離測定調整 L側400HZ。 Log280/1=48.9dB。
   FMステレオ信号発信器より 85.5MHZで 400HZのL側変調信号を 30dBで出す
   L側出力電圧=0.28V(0.5Vレンジ)
   歪み率計=0.08%(0.3%レンジ)
   R側出力電圧=1mV(1.5mVレンジ)
E5. その時の前パネル周波数表示等
E6.  24時間エージング。 上はQUAD−44. 6台目
S. QUAD FM4 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 FMチューナー FM4
受信周波数 76Hz〜90MHz
感度 mono=1μV/1.2dBf(30dB時)、2.7μV/10dBf(50dB時)
stereo=25μV/29dBf
SN比 mono=76dB、stereo=70dB
歪率 mono=0.05%、stereo=0.1%
選択度 53dB
キャプチャレシオ 1.5dB
IF妨害比 100dB
AM抑圧比 60dB
イメージ妨害比 80dB
パイロットトーン抑圧比 60dB
クロストーク 40dB(1kHz)
周波数特性 20Hz〜15kHz +0dB -1dB
出力レベル 100mV(30%変調)
ソースインピーダンス 100Ω
最適負荷抵抗 20kΩ以上
アンテナ入力 75Ωアンバランス
電源入力 AC100〜125V/200〜250V、50Hz/60Hz
外形寸法 幅321x高さ64x奥行207mm
重量 3kg
別売ウッドケース 34/FM4共通スリーブ(¥19,500)
外形寸法 幅342x高さ84x奥行198mm
板厚 10mm
価格 1982年発売 ¥198,000(1986年頃)
                      fm4-12
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