QUAD 44. 6台目修理記録
同時修理機器 QUAD 405. 10台目  QUAD FM4  平成19年11月20日到着   12月26日完成
このAMPの入出力に使用する「5ピンDINコネクター(雄)」、多数有ります、必要なかたメール下さい
又、ケーブルも作ります(DIN−RCA端子)
A. 修理前の状況
  • 20年ほど前にQUAD44、405、チューナーFM4を購入して10年ほど使用して、その後使っていませんでした。
    このたび使用し始めましたが、
    @左のスピーカーからブーンという音(44と405を出来るだけ離して設置したら小さくなりました。)、
    Aスイッチを入れるとバツッという音がします。
    Bスイッチもかかりにくかったのですが、最近スイッチがきかなくなりました。
    CFM4は充電式の電池なのか安定しなかったのですが、電源を入れっぱなしにしていたら安定してきました。
    このAMPは初期型で、歪みが少し多い。

T. 修理前の測定

B. 原因
  • 各部劣化。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    OP−AMP交換。
    リレー交換。
    劣化RCA端子交換、及びRCA端子増設。
    電源SWにリレーを増設、今回は100V専用。
    QUAD44で、405+FM4の電源を操作する場合、SWのヒンジが長いので持ちが悪い。
    リレーを挿入することで解消します。200/100V対応も可能ですが、今回は100V専用となります。

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー                           7個。
    OP−AMP                              14個。
    リレー                                   1個。
    RCA端子                                14個。
    電源リレー                                2個。
    抵抗                                    2個。
    フイルムコンデンサー

E. 調整・測定

F. 上位測定機器での調整・測定

G. 修理費   75,000円   オーバーホール修理

S. QUAD 44 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 上から見る
A12. 点検中 ネームプレートを取り上から見る
A13. 点検中 下から見る
A2. 点検中 上ケースに貼られた、フエルトを固めた様な物!
           雑誌の記事等でユーザーが貼り付けたと思われる、放熱が悪くなる。
           接着材が劣化して剥げ落ち、本体が引き出せない。ネームプレートから補助し何とか引き出す。
A3. 点検中 後ろから見る。 DIN端子+RCA端子
A4. 点検中 ヒビが入った雑音防止コンデンサー。 
T. 修理前の測定
T1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
T21. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.4% 1000HZ AUX/CD入力
T21. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.4% 400HZ AUX/CD入力
C. 修理状況
C11. 修理前 TAPE1入力基板 上のデイップSWはPlayとRecordのレベル調整
C12. 修理後  TAPE1入力基板 OP−AMP2個交換、RCA端子2個増設。
C13. 修理前  TAPE1入力基板裏
C14. 修理(半田補正)後  TAPE1入力基板裏 全半田やり直し
C15. 完成TAPE1入力基板裏 洗浄後
C21. 修理前  TAPE2入力基板 上のデイップSWはPlayとRecordのレベル調整
C22. 修理後 TAPE2入力基板 OP−AMP2個交換、RCA端子2個増設。
C23. 修理前  TAPE2入力基板裏
C24. 修理(半田補正)後  TAPE2入力基板裏 全半田やり直し
C25. 完成TAPE2入力基板裏 洗浄後
C31. 修理前  DISK入力基板
C32. 修理後  DISK入力基板 OP−AMP2個、RCA端子2個交換。
C33. 修理前  DISK入力基板裏
C34. 修理(半田補正)後  DISK入力基板裏 全半田やり直し。
C35. 完成DISK入力基板裏 洗浄後
C41. 修理前  CD/AUX入力基板
C42. 修理後  CD/AUX入力基板  OP−AMP2個、RCA端子2個交換。
C43. 修理前  CD/AUX入力基板裏
C44. 修理(半田補正)後  CD/AUX入力基板裏 全半田やり直し
C45. 完成CD/AUX入力基板裏 洗浄後
C51. 修理前  RADIO入力基板
C52. 修理後  RADIO入力基板。 OP−AMP2個交換、RCA端子2個増設。
C53. 修理前  RADIO入力基板裏
C54. 修理(半田補正)後  RADIO入力基板裏 全半田やり直し
C55. 完成RADIO入力基板裏 洗浄後
C61. 修理前  出力RCA端子。 何と5V/1.6Vの出力端子有り、真空管AMPも十分駆動できる
C62. 修理後  出力RCA端子。 RCA端子4個交換。
C63. 修理前  出力RCA端子裏
C64. 修理(半田補正)後  出力RCA端子裏
C71. 修理前 電源基板
C72. 修理後  電源基板 電解コンデンサー5個、リレー交換
C73. 完成電源基板 コート液を塗る
C74. 修理前  電源基板裏
C75. 修理(半田補正)後  電源基板裏、フイルムコンデンサー2個追加。
C76. 完成電源基板裏 洗浄後
C81. 修理前  ToneControl基板
C82. 修理後  ToneControl基板 OP-AMP4個交換。抵抗2個追加。
C83. 完成ToneControl基板 洗浄後
C84. 修理前  ToneControl基板裏
C85. 修理(半田補正)後  ToneControl基板裏
C86. 完成ToneControl基板裏 洗浄後
C87. 清掃中 ToneControl−SW、綺麗!
C88. 清掃中 VR、カシメ構造なのでここまで。
C91. 修理前  操作・表示基板
C92. 修理中  操作・表示基板、LEDはソケットを使用いている!
C93. 修理前  操作・表示基板裏
C94. 修理(半田補正)後  操作・表示基板裏
C95. 完成操作・表示基板裏 洗浄後
CA1. 修理前 電源トランス部。
     44のパワースィッチは独特の構造をしており、押すときに 斜めに負荷が掛かる設計になっています。そのため、購入当初より
     スィッチオンの状 態にならない(フックが掛からない)ことが度々発生し、調整を繰り返しお願いしま したが、最終的にはスィッチ
     本体を一度交換してあります。
     このSWで606+44の電源SWになっている。又両切りになっているので、接点が焼き付く可能性有るので、リレーを増設する。
  200/100V対応も可能ですが、今回は100V専用となります。
CA2. 修理後 電源トランス部。 リレーを増設する。100V専用。
CB1. 修理中 基板接続ピンを強めておく
       写真紛失
CB2. パネル洗浄中
CC1. 交換部品
CC2. 交換部品、OP−AMPの足が真っ黒。
CD1. 修理前 上から見る
CD2. 修理後 上から見る
CD3. 修理前 下から見る
CD4. 修理後 下から見る
CD5. 修理前 後ろから見る。
CD6. 修理後 後ろから見る。
CD7. 完成 後ろから見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E21. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 1000HZ AUX/CD入力
E22. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 400HZ AUX/CD入力
E31. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 1000HZ TAPE(100mV)入力
E32. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 400HZ TAPE(100mV)入力
E41. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 1000HZ DISK/MC(1mV)入力
E42. RCA5V出力端子 5V 歪み率=0.02% 400HZ DISK/MC(1mV)入力
F. 上位測定機器での調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F21. 入出力特性測定(CD入力)。 CD入力端子に150mVを入力。 出力=2.5V(5V出力端子)。 VRはMax位置。
                                        左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色。 
F22. 入出力歪み測定。CD入力端子に150mVを入力。 VRはMax位置。
F31. 入出力特性測定(CD入力)。 150mVを入力。 BASS LIFT=9dB、TILT+3dB。 VRはMax位置。
F32. 入出力特性測定(CD入力)。 150mVを入力。 BASS LIFT=9dB、TILT−3dB。 VRはMax位置。
F41. 入出力特性測定(CD入力)。 150mVを入力。 BASS300HZ、TILT+0dB。 VRはMax位置。
F42. 入出力特性測定(CD入力)。 150mVを入力。 Filter10KHZ Sloop25。 VRはMax位置。
F43. 入出力特性測定(CD入力)。 150mVを入力。 Filter5KHZ Sloop5。 VRはMax位置。
F5. 入出力特性測定(MM入力)。 1mVを入力。 VRはMax位置。
E5. 24時間エージング
S. QUAD 44 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 コントロールアンプ 44
入力
 入力感度(1kHz)/最大入力(1kHz)/
負荷インピーダンス/SN比(A補正入力負荷時)
Disc=1mV/35mV/47kΩまたは47kΩ,180pF/63dB
    3mV/100mV/47kΩまたは47kΩ,180pF/72dB
    10mV/300mV/47kΩまたは47kΩ,180pF/82dB
Radio、Aux=100mV/5V/1MΩ/86dB
        500mV/25V/500kΩ/82dB
Tape再生=100mV/5V/39kΩ
       300mV/15V/121kΩ
       0dBm(775mV)/40V/94kΩ/86dB
       3V/100V/85kΩ
       10V/100V/82kΩ
出力(出力レベル/ソースインピーダンス) Tape録音=3mV/32Ωまたは33kΩ
       10mV/100Ωまたは33kΩ
       100mV/1kΩまたは33kΩ
       0dBm(775mV)/1kΩまたは33kΩ
パワーアンプ=0.5V/1kΩ
         1.6V/3.2kΩ
         5V/75Ω
歪率 すべての入力時で最悪のとき0.05%
残留ノイズ -104dB(Aカーブ・ボリューム最小)
周波数特性 ディスク以外=30Hz〜20kHz(+0、-1)
ディスク=30Hz〜20kHz(±0.5dB)
クロストーク(30Hz〜10kHz時) 録音再生=70dB
チャンネル間=50dB
電源入力 100〜130V、200〜250V、50-60Hz
外形寸法 幅321×高さ103×奥行207mm
重量 4kg
価格 21万円
別売MCモジュール(3タイプ)44用=各¥18,000(1986年頃) 34用=各¥13,000(1986年頃)
タイプ 入力感度 負荷(抵抗/容量) 適応ブランド
44用 Aタイプ 0.3mV 470Ω/22nF EMT、Audio-Technica、Dynavector、
Sony、Victor、Yamaha、Denon
Aタイプ
(1986年頃)
0.2mV 100Ω/22nF Ortofon(MC10-Sup、MC20-Sup、SPU)
Denon、FR、Dynavector
Sony、Yamaha、AET
Bタイプ 0.1mV 100Ω/68nF Ortofon(MCシリーズ)
Audio-Technica(AT-1000MC)
Nagaoka、Denon(DL1000A)
Grantz(GMC-55)
Bタイプ
(1986年頃)
0.1mV 100Ω/22nF Ortofon(MCシリーズ)
Nagaoka
Cタイプ 0.3mV 100Ω/68nF Ortofon(SPU、MC10Super)、Coral、
Entre、FR(7f・PMC-3)、Nakamichi、
Supex、Grantz(GMC-10E)
Cタイプ
(1986年頃)
0.4mV 100Ω/22nF Audio-Technica
Supex、Coral
Dタイプ 0.1mV 470Ω/22nF FR(Iシリーズ)、Technics
Goldbug
34用 Aタイプ 0.2mV 100Ω/22nF Ortofon(SPU、MC10Super)
EMT、デンオン(DL1000A除く)
ダイナベクター、ソニー
ビクター、ヤマハ、FR
テクニクス(EPC-310MC)
Bタイプ 0.1mV 100Ω/22nF Ortofon(MCシリーズ)
デンオン(DL-1000A)
テクニカ(AT-1000MC)
アントレー、ナガオカ
テクニクス(EPC-305MC)
Cタイプ 0.4mV 100Ω/22nF テクニカ(AT-1000MC除く)
トーレンス(MCH-2)
スペックス(SD-900E、SDX-1000)
ソニー(XL-88)
                    qua44-62a
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