HMA−8500. 3台目修理記録
平成24年8月25日持込   9月13日完成
寸評
HMA-9500に比して人気が無いが、後発であり、BTL接続ができるので、BTL接続2台使用すると良い(250W=BTL時、8Ω。)
詳しくは、こちら参照
A. 修理前の状況.
  • 左チャンネルの音が出なくなってしまいました。

B. 原因
  • 左フュ−ズ溶断
    フューズ入り抵抗の全部が半断線、電解コンデンサー劣化。

C. 修理状況
D. 使用部品
  • SP接続リレー                       2個。
    SP接続端子                      4組8個。
    RCA端子                        2組4個。
    初段FET(電界効果トランジスター)           2個。
    バイアス/バランス半固定VR              4個。
    フューズ入り抵抗                      32個。
    電解コンデンサー                      25個。
    フイルムコンデンサー                    2個。
    3Pインレット、FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ 1個。
    パネルメータランプ                    4個。

E. 調整・測定.

F. 修理費   100,000円

S. HITACH Lo-D HMA−8500 の仕様(マニアル・カタログより)
A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上蓋・シールドを取り、上から見る
A17. 点検中 左右のヒートシンクの色が異なる
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A27. 点検中 溶断したR側フューズ
A31. 点検中 SP接続端子
A32. 点検中 下記の絶縁型SP接続端子に交換可能
A41. 点検中 入力RCA端子
A42. 点検中 下記のテフロン絶縁RCA端子に交換可能
A51. 点検中 3Pインレット取り付けが可能。  FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
A61. 点検中 SP接続端子の比較、左=付いていた物、右=交換する物。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 終段FET(電界効果トランジスター)、基板を取り除いたシャーシ。
C11. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C12. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)、高温で放熱シリコンが乾いている。
C13. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C14. 修理前  R側終段FET(電界効果トランジスター)裏
C15. 修理後  R側終段FET(電界効果トランジスター)裏
C16. 修理前  R側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏ラッピング
C17. 修理(半田補正)後  R側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏ラッピング、 ハンダを染みこます。
C18. 修理前  R側終段FET(電界効果トランジスター)基板
C19. 修理(半田補正)後 R側終段FET(電界効果トランジスター)基板、 フューズ抵抗8個交換、 半田を全部やり直す。
C1A. 完成R側終段FET(電界効果トランジスター)基板、 洗浄後防湿材を塗る。
C1B. 修理前  R側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏
C1C. 修理(半田補正)後 R側終段FET基板裏、 半田を全部やり直す。
C1D. 完成R側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C21. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C22. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)、高温で放熱シリコンが乾いている。
C23. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C24. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)裏
C25. 修理後  R側終段FET(電界効果トランジスター)裏
C26. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏ラッピング
C27. 修理(半田補正)後 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏ラッピング、 ハンダを染みこます。
C28. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板
C29. 修理(半田補正)後 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板、 フューズ抵抗8個交換、 半田を全部やり直す。
C2A. 完成L側終段FET(電界効果トランジスター)基板、 洗浄後防湿材を塗る。
C2B. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏
C2B2. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏、半田が載っていない!
C2B3. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏、半田が十分載っていない!
C2C. 修理(半田補正)後 L側終段FET基板裏、 半田を全部やり直す。
C2D. 完成L側終段FET(電界効果トランジスター)基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 プロテクト基板
C32. 修理後 プロテクト基板、 SP接続端子2個交換。
C33. 修理前 プロテクト基板裏
C34. 修理(半田補正)後 プロテクト基板裏、 半田を全部やり直す。
C35. 完成プロテクト基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 メイン基板
C42. 修理後 メイン基板 半固定VR4個、フューズ抵抗11個、電解コンデンサー1個交換
C43. 修理前 メイン基板裏
C44. 修理(半田補正)後 メイン基板裏、 半田を全部やり直す。
C45. 完成メイン基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 VU−AMP基板
C52. 修理後 VU−AMP基板 半固定VR2個、フューズ抵抗7個、電解コンデンサー9個交換
C53. 修理前 VU−AMP基板裏
C54. 修理(半田補正)後 VU−AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C55. 完成VU−AMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 プリAMP・電源基板
C62. 修理後 プリAMP・電源基板、 フューズ抵抗6個、電解コンデンサー14個、初段FET(電界効果トランジスター)2個交換
C63. 修理前 プリAMP・電源基板裏
C64. 修理(半田補正)後 プリAMP・電源基板裏、 半田を全部やり直す
C65. 完成プリAMP・電源基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C66. 修理前 プリAMP・電源基板ラッピング
C67. 修理前 プリAMP・電源基板ラッピング、 ハンダを染みこます。
C71. 修理前 フューズ基板
C72. 修理前 フューズ基板裏
C73. 修理(半田補正)後  フューズ基板裏、 半田を全部やり直す。
C74. 完成フューズ基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C75. 修理前 LED基板+SW基板裏
C76. 修理前 LED基板裏+SW基板裏
C73. 修理(半田補正)後  LED基板裏+SW基板裏、 半田を全部やり直す。
C74. 完成LED基板裏+SW基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 SP接続端子
C82. 修理(交換)後 SP接続端子
C91. 修理前 入力RCA端子
C92. 修理(交換)後 入力RCA端子
CA1. 修理前 電源コード
CA2. 修理中 玄関前に、簡易ボール盤を設定する。
CA3. 修理中 3Pインレット取り付穴加工、パンチが無いので、小穴を開ける。
CA4. 修理後 3Pインレット取り付穴加工完了、ヤスリで加工する。
CA5. 修理後 電源コードを取り、3Pインレット取り付。  FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
CB1. 修理中 パネル清掃。
CB2. 修理中 パネル裏接着材を補強する。
CD1. 交換した部品
CE1. 修理前 下から見る
CE2. 修理後 下から見る
CE3. 修理前 上から見る
CE4. 修理後 上から見る
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧28V=98W出力、 0.0053%歪み。
             L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.0049%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧32V=128W出力、 0.0059%歪み。
              L側SP出力電圧33V=136W出力、 0.0049%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.009%歪み。
              L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.0058%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.012%歪み。
             L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.01065%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.0423%歪み。
             L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.011%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.023%歪み。
              L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.011%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧27V=91W出力、 0.0046%歪み。
              L側SP出力電圧27V=91W出力、 0.0043%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧23V=66W出力、 0.0082%歪み。
               L側SP出力電圧23V=66W出力、 0.0088%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
              この当たりから、フイルターが効いてきます。
E3. 1kHz入力、BTL動作  L側SP出力電圧45V=253W出力、 0.015%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E5. その時のVUメーター(100W/100W)
E6. 完成  24時間エージング。 右は「YAMAHA B−1(UC-1付). 7台目
E7. 完成、綺麗なお尻で帰ります。
S. HITACH Lo-D HMA−8500 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 メインアンプ、HMA−8500
回路方式(特色) 初段デュアルFET差動、デュアルサーボ、ノンカットオフA回路、パラレルプッシュプル、パワーMOS FET使用
実効出力(両ch駆動) 100W+100W(8Ω、5Hz〜20kHz)。
250W(BTL時、8Ω、20Hz〜20kHz)
全高調波歪率 0.003%(8Ω、100w出力時、5Hz〜20kHz)。
0.002%(8Ω、1kHz、100w出力時)。
0.005%(BTL時、8Ω、20Hz〜20kHz、250W出力時)
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) 0.003%(8Ω、100w出力時)。
0.003%(8Ω、50w出力時)
周波数特性 0.5Hz〜100kHz(+0、-1dB)、ダイレクトカップリング入力端子使用
ローカット特性 4Hz,6dB/oct(コンデンサーカップリング入力端子使用)
ダンピングファクター(新IHF、20Hz〜20kHz) 100(8Ω、20Hz〜20kHz)
入力感度/インピーダンス 1V/47kΩ
SN比(IHF-Aネットワーク、入力ショート) 118dB
電源 AC100V、50/60Hz共用
定格消費電力(電気用品取締法) 245W
補助電源コンセント 電源SW非連動1個(最大100w)
外形寸法 幅435×高さ165×奥行320mm
重量 16kg
価格 ¥150,000(1982年頃)
                     8500-32z
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