HMA−9500mkU. 44台目 修理記録
47台目も同じユーザ          平成23年5月18日到着    7月24日完成 
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • このアンプは若い頃に借金をして購入したもので、大切なパートナーであり、生涯添い遂げたいと思っております。(女房にはあきれられておりますが) 現在、普通に電源が入って音も出ており、故障と言えるかどうかわかりませんが経年劣化もあると思いますし、本当に故障する前に手を打っておきたいと思った次第です。
    プロの方から見ていただいて今後も末長く使用できるよう部品交換及び調整をお願いしたいと思っております。
    現在の状況。
     1.右チャンネルから時々プツッといったノイズが聞こえるようになりました。
     2.高域の伸び、冴えがイマイチに感じられます。
    過去の補修歴
     1.購入後10数年?で片チャンネルが熱くなる→プロテクト解除せずの症状。
        日立サービスで修理。ヒューズ抵抗等の交換でした。
     2.電源コードを交換
     3.数年前に全ての電解コンデンサーをオーディオ用に交換。
     4.同時に整流ダイオードをSBDに交換。 2,3,4については自分で作業しました。

T. 修理前点検測定

B. 原因
  • オーバホール修理

C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)
    全ヒューズ入抵抗交換。
    SP接続端子交換
    WBT RCA端子に交換。
    配線手直し、補強。
    モジュール修理。
    電源コード取付修正
D. 使用部品
  • SP接続リレー              2個。
    初段FET(電界効果トランジスター) 2個。
    バイアス/バランス半固定VR    6個。
    ヒューズ入り抵抗        30個。
    電解コンデンサー        31個 。
    フイルムコンデンサー     4個。
    SP接続端子           2組4個。
    WBT−0201     1組(定価で工賃込み)
    コード固定ブシュ       1個。
E. 調整・測定

F. 修理費     102,800円


S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A13. 点検中 前右から見る
A14. 点検中 右から見る
A15. 点検中 後から見る
A16. 点検中 後左から見る
A17. 点検中 左から見る
A18. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A26. 点検中 下足
A27. 点検中 下足
A28. 点検中 下足取り付けビス、長すぎます! 当然即交換。
A29. 点検中 下足取り付けビス2、長すぎます! 当然即交換。
A2A. 点検中 下から見る
A31. 点検中 電源SW、規格の解らない接点の流用は危険です、遮断容量が少ないと接点の融着の件があります。
A32. 点検中 電源コード接続点
A33. 点検中 電源コード挿入場所
A34. 点検中 電源コードプラグ
A35. 点検中 電源コードプラグの固定が芯線のみ!
A36. 点検中 電源コードプラグの芯線の押さえが短すぎる
A41. 点検中 電源基板、 ラッピングがコンデンサーに触れている。
A42. 点検中 L側ドライブ基板 抵抗の加熱で焼けたチューブ。
A43. 点検中 L側ドライブ基板の接地抵抗、 上が使用してあった物、 下=正規の抵抗。
                      焼損したので、「大きことは良いこと!」で交換したのでしょう? 回路を理解していない者の手法。
A61. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A62. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
A71. 点検中 交換するSP接続端子
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。

   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
T21. R側SP出力電圧32V=128W出力 0.2%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T22. L側SP出力電圧32V=128W出力 0.2%歪み(0.3%レンジ) 1000HZ
T23. R側SP出力電圧32V=128W出力 0.2%歪み(0.3%レンジ) 400HZ
T24. L側SP出力電圧32V=128W出力 0.2%歪み(0.3%レンジ) 400HZ
C. 修理状況
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                      フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C132. 修理中 R側ドライブ基板裏、 銅箔を広げる。
C14. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
                     フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C232. 修理中 R側ドライブ基板裏、 銅箔を広げる。
C233. 修理中 L側ドライブ基板裏、 銅箔が焼けて浮いている所。
C24. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C26. 完成L側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C31. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C312. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー。
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C32. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C33. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C332. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー、取り外し回数が多いのか、穴が変形している。
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理後 RLモジュール裏。  修理後軽くラッカーを吹きました。
C51. 修理前 電源基板。
C512. 修理中 電源基板、 交換された電解コンデンサー、急激な足(引きだし電極)の曲げは厳禁。
C513. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材が取り除かれていない、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C513. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた所。
C52. 修理後 電源基板 フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個交換
C522. 修理後 電源基板 電解コンデンサーとフイルムコンデンサーは接着材で固定する。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする(白色なので解りにくい)。
C56. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C57. 修理中 絶縁シート、焼け跡少ない。
C61. 修理前 RCA端子
C62. 修理後 RCA端子 WBT−0201 使用。
C63. 修理前 入力RCA端子裏
C64. 修理前 入力RCA端子基板
C65. 修理前 入力RCA端子基板裏
C66. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏  半田を全部やり直す
                   フイルムコンデンサー2個増設
C67. 完成RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中  R−SP接続端子穴加工前
C73. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C74. 修理(交換)後 R−SP端子
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP接続端子穴加工前
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工
C84. 修理(交換)後 L−SP端子
C91. 修理前 電源ケーブル取り付け部
C92. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工前
C94. 修理後 電源ケーブル取り付け部
C95. 修理前 電源ケーブル端末処理。
C96. 修理中 電源ケーブル、プラグ取り付け。
CA1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CA2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CA4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CA6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CA8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CB1. 交換した部品
CD1. 修理前 下から見る
CD2. 修理後 下から見る
CD3. 完成 綺麗なお尻で帰ります
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   上段中央オーディオアナライザ VP−7723B=R側測定。LED表示は右から、「歪み率」、「SP出力電圧」、「周波数」。
   下段中央オーディオアナライザ VP−7723B=L側測定。LED表示は右から、「歪み率」、「SP出力電圧」、「周波数」。
   上段右端オシロ TDS−2024=R側出力波形表示。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段右端オシロ TDS−2024=L側出力波形表示。(交流電圧が5V以上の場合1/10のATTが入ります)。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より100Hz〜10kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。
測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A
E11. 出力・歪み率測定中、 電源コードは仮の物を使用。
E21. R側SP出力電圧35V=153W出力 0.005%歪み 100Hz入力。
     L側SP出力電圧34V=145W出力 0.006%歪み 100Hz入力。
E22. R側SP出力電圧34V=145W出力 0.009%歪み 500Hz入力。
     L側SP出力電圧35V=153W出力 0.01%歪み 500Hz入力。
E23. R側SP出力電圧34V=145W出力 0.01%歪み 1kHz入力。
     L側SP出力電圧35V=153W出力 0.01%歪み 1kHz入力。
E24. R側SP出力電圧34V=145W出力 0.03%歪み 5kHz入力。
     L側SP出力電圧34V=145W出力 0.04%歪み 5kHz入力。
E25. R側SP出力電圧34V=145W出力 0.03%歪み 10kHz入力。
     L側SP出力電圧35V=153W出力 0.03%歪み 10kHz入力。
E3. 完成  24時間エージング。 右は HMA-9500mkU 45台目
                       9500mv2u
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